2010年9月6日

shoya tomizawa

全日本時代はよく知らない。
おー、よくにGP行けたなぁ、って感想を持ったくらいだった。
だけど誰に聞いても、いいコだよ、かわいいよ、いつも笑顔でね、
ってみんな可愛くて仕方ないって顔で言う。
人懐っこい笑顔と陽気な喋り方を見て、愛すべきおバカ、と
微笑ましい気持ちになりながら私は勝手に思っていた。

一か八かみたいなライダーは、あぶなっかしいけど
見せ場があるから好き。

なにより今年の開幕戦で勝って、私の目には俄然輝いて見えた。
見える人には見えていたんだな、このコの才能が、なんて
チームに感心しながら、富沢のキラキラ輝く姿が本当にうれしかった。
あのときの期待感ってしばらく感じないものだった。

そんなコが、あんなふうに傷つく姿を、
どうして私たちはなすすべもなく見せ付けられ、
悲しみとやるせなさでいっぱいにされなければならないんだろう。
あまりにあっけなさ過ぎて、どうしたらいいか分からない。

最後に見たのは8耐になるな、なんてイヤな思い出し方だ。
最後だなんて、嫌な言葉だ。

あの人はきっとこう思うだろうから…、なんて
死んだ人の想いを勝手に代弁するようなことは言いたくない。
目を見開いて背けない人もいれば、心が折れてしまう人だっているはず。
目をつぶると、事故のシーンが勝手によみがえってくる。
もうレースなんかみたくない、って気持ちにならずに済みたいって
自分が一番思ってる。


一番星が落ちた。そんな気持ち。

どきどきした。わくわくした。がっかりもした。
ひっくるめてたのしかった。
日本GPの君が代で泣く祥也を見て私も一緒に泣く。
それを楽しみに待っていたんだよ。

さよなら、祥也。
ご冥福をお祈りします。

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